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タイ人の不妊治療事情ってどうなの?|高齢化の実態と日本との違い

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「タイは海外からの医療ツアーが人気らしい」
「バンコクには有名な不妊治療クリニックがいっぱいある」

そんな話を聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。

海外からの人気が高いタイの不妊治療。でも、現地に暮らすタイ人の不妊治療事情は、いったいどうなっているのでしょう? そして、日本ではなく、わざわざタイで受ける意味はあるのでしょうか。データを見ながら整理していきます。

目次

1. タイの少子高齢化と不妊治療の現状

意外かもしれませんが、タイの少子高齢化は日本以上に進んでいます。

  • タイの合計特殊出生率(TFR)は約1.0日本の約1.2より低く、韓国・シンガポールと並ぶ「超少子化」グループに入りました。
  • 2025年の出生数は約41.6万人で、1950年以降で最低。かつては年100万人を超えていたので、急激な落ち込みです。
  • 人口の約5人に1人がすでに60歳以上。タイはまもなく「高齢社会」入りします。

こうなると「結婚も出産も遅くなる→妊娠に悩む人が増える→不妊治療を受ける年齢が上がる」という流れになります。これは日本もタイも同じ。実際、タイのクリニックでも35〜40歳の女性が体外受精(IVF)の中心世代で、40歳以上の方も多くいます。

つまり、タイでも不妊治療の高齢化が進んでいます。高齢の患者さんが多いということは、それだけ高齢の方の治療経験を積んだ医師がいるということでもあります。

2. 日本の不妊治療|件数は世界2位でも成功率は低め

「日本の医療は世界トップだから、不妊治療も日本が一番では?」

そう思いますよね。でもデータを見ると、意外な事実が見えてきます。

たしかに件数(治療の回数)でいえば、日本は世界トップクラス。年間およそ50万回の体外受精が行われ、中国に次ぐ世界2位です。

ところが…、「1回あたりどれだけ妊娠・出産につながったか」という成功率では、日本は世界でもかなり低いほうだと指摘されています。

  • 2021年、日本では約50万回の治療が行われましたが、生まれた赤ちゃんは約7万人。1回の治療で赤ちゃんにつながったのは、ざっくり7〜8回に1回ほど。
  • 30〜35歳の若い世代でも、1回の移植あたりの成功率は30%を切るとも言われます。

理由は大きく2つあります。

  1. 患者さんの年齢が高い:最初の受診時点で63%が36歳以上。他のアジアの国より高い割合です。
  2. 「やさしめの治療」を徹底:卵巣への負担やリスクを避けるため、最小限の刺激で卵子を採り、戻す受精卵も基本1個(2019年は移植の82.6%が1個)。お母さんと赤ちゃんの安全を最優先する丁寧なやり方ですが、その分1回ごとの“当たり”は出にくくなります。

つまり日本は「安全第一で、回数を重ねながらコツコツ」というスタイル。技術が低いわけではありません。ただ「1回で結果を出したい」「年齢的に時間をかけられない」という方には、もどかしい面があるのも事実です。

3. タイで不妊治療を受ける5つのメリット

① 着床前検査(PGT-A)の“場数”が日本とちがう

受精卵の染色体を調べて元気な受精卵を選んで戻すPGT-A。タイでは何年も前から一般的な治療として当たり前に行われています。一方の日本はPGT-Aを長く厳しく制限し、学会が本格的な臨床研究を始めたのもようやく近年。「実際に何例こなしてきたか」という経験値では、タイのクリニックや検査ラボのほうが圧倒的に積み重ねがあります。流産を繰り返してきた方や、年齢的に1回1回を大事にしたい方ほど、この差は大きく効いてきます。

② 卵子提供・精子提供が合法の枠組みにある

タイでは一定の条件のもとで卵子提供・精子提供が合法。日本では制度がほとんど整っておらず、現実にはハードルが高いのが実情です。「日本ではあきらめかけた選択肢」が、タイなら見つかることもあります。

③ 受精卵の“数”を活かせる治療スタイル

タイでは、しっかり卵子を育てて複数の受精卵をつくり、培養してPGT-Aで選んで戻す流れが一般的。「たくさんの中から、いちばん良い受精卵を選ぶ」ことができるので、1回ごとのチャンスを高めやすいのが特徴です(刺激の強さは体への負担とのバランスを医師と相談していきます)。

④ 待ち時間・言葉のサポート

予約の待ち時間が短めだったり、英語・日本語のサポートが受けられる施設があったり。「海外だから不安……」をカバーする環境が整っています。

4. タイと日本の体外受精|成功率の正しい見方

「タイの成功率は35歳未満で50〜60%」という数字をよく見かけます。日本の同世代が「1回の移植で30%を切ることも」と言われるのと比べると、ずいぶん高く見えますよね。

ただ、ここはフェアにお伝えします。この差は「タイの腕が日本の倍」という意味ではなく、治療の“やり方のちがい”が大きいのです。タイはしっかり育てて受精卵を選んで戻す、日本は安全重視で控えめに戻す。だから1回あたりの数字に差が出ます。

どの国でも、成功を左右するいちばんの要因は年齢。35歳を境に妊娠率は下がっていきます。だからこそ「どこで受けるか」を迷っている時間こそ、一番もったいない。早めに、自分に合った環境で動き出すことが結果への近道です。

5. まとめ|タイの不妊治療が向いている人

タイでも不妊治療の高齢化は進んでる?

はい。出生率は日本より低く、晩婚・晩産が進行中

日本は不妊治療の“先進国”?

件数は世界2位。でも1回あたりの成功率は世界でも低め

タイを選ぶ理由は?

PGT-Aの経験が豊富/受精卵を選べてチャンスを高められる

タイで不妊治療を受ける人の高齢化は、たしかに進んでいます。それはつまり、高齢の方の治療に慣れた環境がタイにはしっかりあるということ。

日本は「件数」では世界トップでも、安全重視のスタイルゆえに1回あたりの成功率は控えめ。一方タイはPGT-Aを当たり前に使い、受精卵を選んで戻すスタイルで、1回のチャンスを高めやすい環境があります。「日本でなかなか前に進めなかった」「年齢的に時間を大切にしたい」という方こそ、タイという選択肢を一度のぞいてみる価値は十分あります。

参考にした主な情報源

  • Khaosod English「Thailand’s Population Drops Below 66 Million as Births Hit 75-Year Low」
  • F&S Reports/PMC「Global in vitro fertilization utilization」
  • JSOG/PMC「Assisted reproductive technology in Japan: 2021 summary report」
  • Reproductive BioMedicine Online「Regulation of preimplantation genetic testing in Japan」
  • Nippon.com「IVF Births in Japan Reach a Record 70,000 in 2021」

※本記事は一般的な情報提供を目的としたもので、特定の治療法・施設の効果や優位性を保証するものではありません。治療方針は必ず医療機関にご相談ください。

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