こんにちは。「バンコク不妊治療ナビ」代表・まにょの夫です。
今回は、妻のブログでもたびたび登場している「SAFE Fertility Center」での不妊治療について、夫の立場から感じたことをお話しします。
妻の不妊治療体験記まとめは、以下からどうぞ。

日本ではなく、タイで治療を受けるという選択
普通だったら、日本ではなくタイで治療を受けるということに、不安やマイナスの印象を抱く人が多いんじゃないかと思います。でも、僕は真逆だったんです。
最初に不妊治療を始めようとなったとき、正直「不妊治療=人に言いにくいもの」という印象がありました。
だからこそ、日本で受けるよりもタイの方が気が楽だと感じたんです。
スタッフも外国人なので、変に周囲を気にする必要がなく、むしろ匿名性があるというか、心理的にすごくラクでした。
しかも、タイの方が治療件数も多く、世界中から患者が集まっていると聞いていたので、「それなら信頼できそう」と思えました。
高額でも、どうせやるなら良い医療を受けたいという気持ちの方が大きかったので、海外での治療にネガティブな印象はほとんどありませんでした。
SAFE Fertility Centerに初めて行った日の印象
初めてクリニックを訪れたときは、まずその綺麗さにびっくりしました。
今までタイで美容クリニックや歯医者にも行ったことがありましたが、SAFEはレベルが違う。
明るく清潔で、まるでホテルのようでした。
「こんなに整っているのに、意外と料金も高すぎない」と聞いていたので、正直そこまで期待していなかったのですが(笑)、想像をはるかに上回る環境でした。
また、最初は「タイ語も英語もわからないけど大丈夫かな?」と思っていたけれど、通訳さんが本当に頼もしかったです。
フレンドリーで話しやすく、どんな小さな疑問も聞ける雰囲気でした。
ただ、専門的な言葉やニュアンスが難しい部分もあって、
「ん?いまの意味ってこういうこと?」と感じる場面も多少ありました。
でも、結果的にはしっかりサポートしてもらえて、安心して治療に臨めたと思います。
妻の不妊治療をそばで見ていて
僕たち夫婦の場合は、主に妻の「PCOS(多嚢胞性卵巣症候群)」が原因での不妊でした。
なので、妻がメインで治療を受けることになったのですが…。
通院や注射、ホルモン治療など、見ていて本当に大変そうでした。お腹や腕にアザができたり、体調を崩したり…。
自分が代わってあげられないからこそ、励ましたり、できる範囲のサポートをするしかなかったです。
「夫として何ができるか」は常に意識していました。
治療開始から2年、精子の運動量が落ちてIMSIを受けることに
僕たちはタイミング法から始めたものの、なかなか子どもを授かることができず、人工授精、顕微授精と徐々にステップアップしていったので、治療に2年以上もの時間がかかってしまいました。
なので、途中で再度精液検査を受けて、精子の運動量などを計測する必要があったんです。
再検査の結果、精子の運動量が落ちていて「IMSIを追加しましょう」と提案されました。
でも、実はその時も、特にショックではありませんでした。
「もう37歳だし、そういうこともあるよな」という感じで、
むしろ最新技術が使えるならやってみよう!とポジティブに思えました。
一番高額だったPGT-A
全治療の中で、PGT-Aが一番高額で、この検査だけで100万円以上もかかっています。
でも、正直お金はかかったけれど、もともと「不妊治療にはある程度の費用は必要」と覚悟していたので迷いはなかったです。
それに「どうせやるなら、後悔のないように」と思っていました。
とはいえ、結果を待つ期間は、夫婦でそわそわ(笑)。
ネットで「正常胚が残る確率」などを調べまくりながら、日々祈るような気持ちでした。
「おめでとう」の瞬間
通訳さんの満面の笑顔と「おめでとう」。
あの一言で、体からすっと力が抜けました。
嬉しさというより、まず安堵。そして、少し遅れて父親になる実感がやってきました。
長い坂を登って、ようやく景色が開けた感じがしました。
男性不妊について思うこと
不妊は女性だけの問題ではありません。
男性側に要因があるケースも、半分の確率で存在します。
だからこそ、「自分は大丈夫」と思い込まず、一度は精液検査を受けてみるといいんじゃないでしょうか。
健康診断の延長のような感覚で構いません。
何もなければ安心できるし、もし何か見つかっても、対処の道が開けます。
これから治療に向き合う男性へ
不妊治療は、恥ずかしいことでも、後ろめたいことでもありません。
まわりに話してみると、意外と同じ経験をしている人がいます。
ひとりで抱え込まず、必要なら専門家に頼ってください。
バンコクには進んだ医療と柔軟な体制が整っています。
健康診断の一部として、一歩を踏み出してみてください。
最後に
治療はときに長く、心も体も消耗します。
それでも、いま思うのは、家族が増えるという経験は何にも代えがたい宝物だということ。
ふり返れば、ひとつひとつの選択が未来につながっていました。
どうか諦めずに、ふたりで歩幅を合わせながら進んでください。
その先にある喜びは、きっと想像以上です。
この記事が一人でも多くの方の参考になれば幸いです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。

